買いたい銘柄があるんだけど、今買って明日下がったらどうしよう?怖くていつ買ったらいいかわからない…
そんな不安を抱えていないでしょうか?
せっかく投資した10万円が、明日になったら9万円になってしまうかも知れない…。
結果、
・いつまでも買えず、チャンスを逃してしまった。
・意を決して買ったが、翌日にはマイナスになってしまった。
そんな経験は、投資を始めたばかりの方にはよくあります。
そこで今回は、リスクを抑えられる投資法である『ドルコスト平均法』について解説します。
ミズキは株式投資を始めて6年になりますが、今もドルコスト平均法の考え方に基づき購入しています。
図を使ってできる限り分かりやすく説明していきますので、投資初心者の方はぜひ参考にしてみて下さい。
こんな人におすすめ
- 買いたい銘柄があるけど、買うタイミングが分からない方。
- リスクを抑えた株の買い方が知りたい方。
- ドルコスト平均法って何?な方。
この記事で分かること
- リスクを抑える投資法「ドルコスト平均法」の理解が深まります。
なぜドルコスト平均法はリスクが抑えられる?
ドルコスト平均法とは、一つの銘柄に対し、一定の金額かつ分散して定期的に買う投資方法です。
トヨタの株を20万円で一度に買うのではなく、一か月ごとに5万円ずつ、4回に分けて買うような買い方です。
ポイントは、常に同じ額で株を買い続けること。
そのため、
・株価が高い時は取得できる株数が少なくなり、
・株価が安い時は取得できる株数が多くなる。
という買い方になります。
では、なぜドルコスト平均法を駆使すると、リスクが抑えられるのでしょうか?
ある銘柄に対し20万円を投資する際に、
一括投資の場合と
ドルコスト平均法を用いた場合で損益を比べてみましょう。
一括投資の場合
では、一括で投資する場合を考えてみましょう。投資額は20万円です。
下のような値動きの銘柄があったとします。いい感じに上がっていますね。
赤丸時の株価は1000円です。
20万円で1000円の株を買ったので、購入株数は200株になりました。今後も上がればいいですね。
しかし、購入直後この銘柄は…
なんと暴落し、250円にまで落ちてしまいました…。
200株×250円=5万円。投資額20万円が5万円になってしまいました。この時点で15万円の含み損(マイナス)です。
青ざめる状況ですね…。
その後株価は上下を繰り返し、
現在、株価は750円になりました。
この間、株価は購入時の1000円を一度も越えることができませんでした。
そのため、ずっと含み損のままです。
株価750円の時点では200株×750円=15万円なので、5万円の含み損となります。
このように、一括投資の場合、株価が下落する時のリスクが大きいのです。
ドルコスト平均法のやり方
さて、次はドルコスト平均法を用いて購入してみましょう。
投資額は同じく20万円。
これを4万円ずつ5回に分けて購入していくとします。
(※一般的に株の購入は100株単位となりますが、簡略化のため今回は無視しています。)
先ほどと同じタイミング、赤丸の1000円の時に4万円分を購入します。
取得株数は4万円÷1000円=40株となります。
その後…
暴落し250円になった時に、再度4万円で購入しました。この暴落時に購入できた株数は、
4万円÷250円=160株です。
すなわち、2回に分けた合計8万円分で40+160=200株を取得しています。
株価の平均単価は8万円÷200株=400円です。
つまり、この時点では、8万円で400円の株を200株買ったのと同じことになります。
先ほど一括20万円で購入した場合の株価は1000円でした。
今回は1000円の時と250円の時に購入したことで平均単価は400円。
一括投資に比べだいぶ安い株価で購入できています。
さらにその後…
③~⑤のタイミングでも4万円ずつ購入しました。
これで4万円を5回に分け、合計20万円投資したことになります。
取得株数は全部で410株。株価の平均単価は487.8円です。
で、この後株価は750円になるのでしたね。
すると…
平均単価が487.8円で410株取得していました。その後で株価が750円に上がったので、
(750-487.8)×410=107,502円の含み益(プラス)になりました!
すごい結果ですね。これがドルコスト平均法のやり方です。
同じ20万円でも、
- 一括投資:5万円のマイナス
- ドルコスト平均法で4万円ずつ5回投資:10万円以上のプラス
15万円の差が生まれてしまうのです。
買い方を変えるだけで天と地の差ですね。
ドルコスト平均法のやり方は、同じ金額ずつ複数回のタイミングで購入することです。
そのため高値掴みを回避でき、平均取得単価が下がるので、含み損のリスクを減らせるのです。
ドルコスト平均法にはメリットがたくさんある
ドルコスト平均法には、メリットがたくさんあります。
- 高値掴みを回避でき、リスクを抑えられる。
- 平均単価が下がるので、負けにくくなる。
先述したこれらのメリットの他に、
3. 個別株、インデックスファンド、仮想通貨、FXすべての取引で活用できる。
4. 上昇局面、下降局面どちらからでも始められる。
5. まとまった金額がなくても投資できる。
6. コツコツ買う方法なので長期投資と相性がいい。
7. 下落しても焦らずに済む。
といったメリットも挙げられます。
ミズキの経験上、7の『下落しても焦らずに済む』はものすごく大きなメリットです。
いきなり大きな額を投資し、直後に株価が下落すると、初心者はとても不安になります。
損切りするべきか、このまま静観すべきか…。
一日中スマホで株価チェックしてしまい、仕事に集中できない…。
こんな買い方では、投資家ではなくただのギャンブラーです。
一方ドルコスト平均法によって少しずつ買っていく場合、株価が下落しても焦ることが少なくなります。
なぜなら、投入資金に余裕を残していますし、株価の下落は追加で購入するチャンスとなるからです。
ですので、ここだけの話、ミズキは株価の下落を願うことすらあります。
投資はあくまでも副収入です。
大切な本業があるのに、副業でメンタルを壊しては本末転倒。
皆さんもドルコスト平均法を使って、金銭的にもメンタル的にも安全な投資をしてみて下さい。
ドルコスト平均法のデメリットは?
ここからはドルコスト平均法のデメリットを解説します。
主に3つあります。
- 上がり続ける相場では、最初に一括で買った方が大きいリターンになる。
- 相場が下がり続けても買い続けるメンタルが求められる。
- 終了するタイミング次第で含み損になる場合がある。
①ですが、上昇相場であれば、初めに一括で投資した方がより大きい利益が得られます。
ただ、永遠に上がり続ける相場など存在しません。
明日、上昇相場が終わるかも知れない。下落の予測は困難を極めます。
そのため、一括投資に比べてローリターンになることについては、あまり深く考えなくて良いです。
繰り返しになりますが、リスクを減らすなら一括投資ではなくドルコスト平均法による投資です。
リスクを冒して大きく儲けるより、安全に小金を狙うべきです。
さて、ドルコスト平均法のデメリットで問題となるのは②と③です。
まずは②、『相場が下がり続けても買い続けるメンタルが求められる』を考えてみましょう。
上の図のようにダラダラと下がり続ける相場。
これに対しドルコスト平均法で利益を生むためには、このような下落相場でも一定額を買い続ける精神力が求められます。
しかし、いつ上がるかわからない相場で買い増しを続けるのは、本当にキツいです。
(レバナスなど、レバレッジのかかった銘柄ならなおさら。どんどん含み損が増えていきます…。)
柔軟に考え、「○○円まで含み損を抱えたら損切り」というような撤退ラインを決めておくことをおすすめします。
最後に③、『終了するタイミング次第で含み損になる可能性がある』です。
ドルコスト平均法での投資の場合、スタートよりも終了するタイミングが重要です。
特に値動きの幅が激しい銘柄ですと、終了するタイミング次第では含み損になります。
回避方法としては、
- ある程度の利益を得られたら利確する。
- 再び株価が上昇するまで購入を継続する。
という方法が挙げられます。
そのため、購入前にシミュレーションが大事になってきます。
どれくらいの利益になったら売却するか、事前に計画を立てておくのがおすすめです。
まとめ
ドルコスト平均法がどんなものなのか、およびメリットとデメリットについての解説でした。
初心者にとって株式投資は一見怖く見えますが、ドルコスト平均法の中身を理解し投資すればリスクの少ない運用が可能です。
また、ドルコスト平均法は株だけでなく仮想通貨、FXなどにも大いに活用できるやり方です。
ミズキも投資を始めて6年になりますが、今もこのやり方を続けています。
皆さんもぜひ実践し、リスクの少ない投資をしてみて下さい。
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