技術営業の仕事に興味があるんだけど、どんな仕事をするのかな?楽しいのかな?
そんな疑問にお答えする記事を書きました。
こんにちは、ミズキです。
技術営業・技術コンサル業って、研究所や工場での仕事に比べ華やかそうなイメージがありますよね。
ただ、詳細な仕事内容について完璧に理解されている方はそう多くはないのではないでしょうか。
ミズキは入社6年目から技術営業の仕事を担当し、そろそろ5年になります。
仕事の内容は、企業の困りごとに対し、自社の製品・サービス・アイデアを紹介し問題解決をするというものです。
そこで今回は、技術営業に興味がある若手社会人や技術営業に転職したい方向けに、
- 詳しい仕事内容
- 技術営業に向いている人、向いていない人
- 技術営業の楽しいところ、キツいところ
- 技術営業への転職するための戦略
を解説していきます。
将来、技術営業へのキャリアアップを狙っている方はきっと参考になるはずです。
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技術営業の仕事内容
技術営業は技術コンサル、技術サービスと呼ばれることもあり、
「客先(企業であることが大半)の技術的な困りごとに対し、専門知識を用いて解決策を提案する。」
という仕事です。
技術営業の仕事内容と周りの関わり方を図で示すと、下のようになります。
客先企業は国内・海外問わず企業の課長級、部長級であることも多いです。
そのため、義十営業はベテラン社員が務めることが一般的。少なくとも、入社したての社員が任されることはほぼありません。
ミズキは技術営業として以下3つの仕事をしています。
- 客先企業への自社製品やサービスの紹介
- 客先企業ニーズや困りごとを聞き、解決策を提案。
- 潜在顧客への自社製品・サービスの幅広い広報活動
では、それぞれの仕事の紹介内容を解説していきます。
1. 客先企業への自社製品やサービスの紹介
1つ目は、自社の製品やサービスを使ってくれるよう、客先企業に売り込みに行く仕事です。
特に新製品・新サービスを販売するタイミングでは、積極的に客先企業へ訪問し、アピールをしに行きます。
かつては売り込みのたびに出張をしていましたが、今はWeb打ち合わせで済ませることも多いです。
客先訪問をする際、ミズキの会社は、技術営業(理系)と営業(文系)がタッグを組んで製品紹介をします。
打合せの際は相手の企業から色々な質問が来ますが、技術営業は技術的な質問にのみ答えます。
技術営業と営業との違いですが、客先から質問が来た場合、
金額や納期に関する質問:営業が担当。
技術的な質問:技術営業が担当。
という役割分担をします。
お金や納期は営業に任せ、技術営業は専門知識で勝負。
これが技術営業と普通の営業との違いです。
自社製品・サービスの内容によっては海外を相手にすることも多く、技術営業であっても英語が話せることが望ましいです。
英語が必須、というわけではないですが、やはり苦手意識がない人や英語が話せる人は技術営業のキャリアを歩むに有利です。
2. 客先企業の困りごとを聞き、解決策を提案
製品導入を検討している会社や、実際に製品を買って下さった会社と話をし、技術的な課題を解決していく仕事です。
『現在使っている製品だとどうも生産性が伸びないから、貴社の製品を使ってみたい。』
とか、
『導入した製品がその後問題なく動いている。もっと生産性を伸ばす提案はないか。』
など、客先と相談しながら技術的にサポートをしていきます。
医者が患者の症状を聞き、治すための処方箋を出し、その後の経過が順調かどうかを看る。
ということによく似ています。
企業の困りごとを聞き、それを解決するための製品を使ってみてもらい、その困りごとが解決できるか取り組んでいくのです。
3. 潜在顧客への自社製品・サービスの幅広い広報活動
不特定多数へ向けた自社製品の広報活動も積極的に行います。
具体的には、
・新製品のウェブサイトやカタログ、プロモーションビデオの製作
・展示会にて自社製品の説明員としての参加
などです。
ウェブサイトやカタログ、プロモーションビデオの製作は広報部がやる会社も多いと思われます。
しかし、技術的な内容が含まれる箇所は技術営業と広報が連携して製作します。
広告代理店やウェブ制作会社と打合せする機会もあります。
また、展示会での自社製品の説明員を行います。ミズキは今まで、
・東京ビッグサイト
・幕張メッセ
・パシフィコ横浜
・インテックス大阪
などで開催された展示会に参加してきました。今年も自社ブースで製品紹介や商談を行う予定です。
展示会は自社製品に興味を持ってくれるお客さんとたくさん意見交換できる場。
真摯に対応して新しいビジネスのきっかけを作るには、技術営業の頑張りが大いに期待されます。
いくら研究所が素晴らしい製品を開発し、工場が低コストで生産できたとしても、技術営業が頑張らなければ製品の売り上げは上がりません。
頑張り次第で会社の利益にダイレクトに関わってくる重要な仕事です。
技術営業が向いている人とは
“技術”の営業ですから、お酒が飲めること、休日の接待ゴルフに付き合えることなどは技術営業に一切不要です。
技術営業は「相手企業の困りごとを専門知識を用いて技術的に解決する」という仕事です。
そのため、技術営業は「相手企業にとって相談しやすい人、知識の吸収に貪欲な人」が向いています。
具体的には、こんな人です。
・相手の立場に立って考えられる人
・マメに連絡できる人
・日々地道に勉強できる人
技術営業において、めちゃくちゃ社交性のある人になる必要はありません。
ただ、人と特に問題なくコミュニケーションができ、相手企業の人と良い関係を築ける必要があります。
相手の立場に立って考えられる人ならば、この仕事に向いています。
これができる人は、相手企業が求めていることを理解し、一生懸命解決法を考えられる人だからです。
また、こまめに連絡ができる人も、相手企業にとっては安心感があります。
困りごとを相談しているのに、相手から全然メールが返ってこない。それでは信用されませんよね。
やはり人と人との商売ですから、こまめな連絡は大事です。
最後は、日々地道に勉強できる人です。
勉強というのは、専門知識を身に着けることだけではありません。
例えば、他社の技術動向を調べることが挙げられます。
おろそかにすると、ライバル会社に後れを取ることになりかねません。
他にも、ニュースや技術誌に触れて社会のニーズを知ることなどが挙げられます。
こういった最新情報の吸収に貪欲な人が技術営業に向いていると言えるでしょう。
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技術営業はやめとけ、という人とは
逆に、こんな方は技術営業はやめておいた方がいいかも知れません。
・一人で黙々と仕事をする人
・人と話をするのが苦手な人
・新しいことよりもルーティンをこなす方が好きな人
・メンタルが弱い人
技術営業は客先企業はもちろん、文系の営業、開発部門やマーケティング部門など、多くの人と関わります。
そのためコミュニケーション能力が求められ、一人で黙々と仕事をする人や人と話をするのが苦手な人には不向きな仕事です。
また、技術営業は市場や競合他社の動きを敏感に読み取り、自社製品やサービスの改善点・付加価値を見出す力が必要です。
常に柔軟な考えや新しい考え方が求めれるため、ルーティンをこなす仕事が好きな人には合わないことが多いでしょう。
最後に、メンタルもある程度求められます。
技術の営業は文系の営業職ほどノルマを課せられることはありません。
それでも、年度初めの売り上げ目標は立てますし、目標を達成するための戦略、スケジュール、振り返りはしっかりと行います。
また、気難しい客先企業を相手にしないといけないことも時にはあります。
ですので、上司や顧客から色々言われても、『なにくそ!今に見てろ!!』と折れない心を持つ人でないと、苦しいかも知れません。
技術営業のキツいところ
以下に、ミズキが思う技術営業のキツいところを解説します。主に2点あります。
相手は常に企業。プレッシャーとの勝負。
技術営業のキツいところは、なんといっても常に客先相手に仕事を行うことです。
社内で完結する仕事ならば多少のミスは笑って許されますが、客先相手の仕事はそんなに甘くありません。
いい加減な仕事をするとクレームが来たり、最悪の場合取引停止、なんてことも。
会社の看板を背負って立つため、技術営業に携わる人は身だしなみやマナーに気を付けるのは言うまでもありません。
その上で様々な相談が来るため、自社の技術について深く、かつ幅広い知識が求められます。
そのため、日々の勉強は欠かせません。相応にプレッシャーがかかる仕事、というのが技術営業のキツい所です。
チーム戦ではなく個人戦になることが多い。
ミズキの会社特有かもしれませんが、客先企業とのやり取りでは、技術営業側がチームを組むことはほとんどありません。
そのため、誰かに助けてもらうのではなく、自分で責任をもって解決していく力が求められます。
風邪の患者さんが病院に来た時、医師は一人で担当しますよね。2,3人の医者が担当することはありません。
それと似たようなイメージです。
もちろん、営業や広報といった別部署の方と一緒に仕事をすることは多々ありますが、彼らには彼らの役割分担があります。
技術的な知識が求められる場面は、自分が責任をもって判断し、決断を下さなければなりません。
(もちろん、最初は上司のサポートがあるでしょうし、困ったときは周りにアドバイスを求めることが大事です。)
技術営業は、指示待ちの人でなく自分で考え、積極的に動ける人でないとキツい仕事です。
技術営業の楽しいところ
そんな技術営業ですが、ミズキは毎日楽しく仕事をしています。
理由はいくつかありますが、企業の悩み事に対し技術的に解決するための方法を考えることにとてもやりがいを感じているからです。
ミズキが今取り組んでいる仕事は、物理学・化学・数学を駆使して考える場面が多く、専門的な知識、理論をしっかり身に着けていないと対応できません。
そのため論文や過去の報告書を読んで日々勉強が必要なのですが、少しずつ知識が身についていくのを実感できるのは楽しいことだと思っています。
また、国内/国外問わず自分たちの製品が企業に採用されれば、自分の仕事が社会の役に立っているという実感が強く感じられます。
この仕事に携わる前は、実用化がずっと先になる製品の研究開発や工場の生産効率改善といった仕事もやってきました。
ただ、技術営業は客先企業と直接やり取りするため、これらの仕事よりも社会に貢献できているという実感がダイレクトに伝わってきます。
ありきたりかもしれませんが、やはりお客さんが喜んでいるところが見られるのは嬉しく、技術営業って楽しいなと思えます。
自分のような専門性を買われて入社した者が、自社のホームページ製作に携われていることにも喜びを感じています。
専門知識が求められる仕事ばかりやっていると息苦しくなるんですよね。そんな時、
・自社製品の宣材写真、プロモーションビデオの撮影
・ホームページデザイン、レイアウトの打合せ
について広報部・ウェブ制作会社と話し合うのが楽しさを感じています。
マーケティングやウェブデザインは専門ではないですが、技術営業として携われていることがとても楽しいと思っています。
技術営業への転職は可能?
正直に言うと、通常、技術営業への転職は不可能に近いです。
確かに、営業への転職ならばまだ可能です。
コミュニケーション力があれば、あとはお金と納期管理の話ができれば営業の仕事はできますので。
しかし、技術営業と営業は全く別。
客先と打ち合わせをするのに、製品に対する深い知識、その背景にある学術的な考え方が備わっていないとまともな受け答えができません。
技術営業というのは普通、入社してから生産現場や研究所で何年も培ってきた知識や経験がものを言う仕事。
別の会社から突然転職してきた社員が務まるような職種ではありません。
百歩譲って技術営業への転職ができるとしたら、以下の2つだとミズキは考えています。
今いる会社の競合他社に技術営業として転職する場合
自分の会社で培った技術的な知識は、競合他社でも少なからず使えます。
これならば、技術営業としての転職はある程度スムーズにできるでしょう。
(転職前の会社からはいい顔されない可能性が非常に高いですが…。)
異業種でも、圧倒的な知識が身についている場合
例えばプログラミングのようなITスキル。
確固たる腕と自信があるならば、技術営業の即戦力として採用される可能性はあるかも知れません。
それでも、採用されれば転職先の社風や考え方に慣れるのに時間が掛かる可能性はあります。
挑戦するならば、まずはビズリーチやマイナビNextなどの転職サイトへの登録をしてみるのが良いでしょう。
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まとめ
技術営業に興味がある若手社会人、技術営業に転職したい方向けに
- 詳しい仕事内容
- 技術営業に向いている人、向いていない人
- 技術営業の楽しいところ、キツいところ
- 技術営業への転職するための戦略
を解説しました。
技術営業は大変なこともありますが、自分の頑張りが社会の役に立っていることをダイレクトに実感できる面白い仕事です。
人と話すことが好きな人、新しい知識を吸収するのが好きな人は向いている仕事だと思っています。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。